社会教育の変遷1
1650年にイギリスで初めてコーヒーハウスができ、その機能はたまり場であった。コーヒーを飲みながら仲間たちと好きなことに興じることができ、しだいに学習機能をもち始めた。そこには生涯学習の原型が見られる。19世紀には、アメリカで成人教育運動や大学拡張運動が展開されはじめた。市民の自発的な学習サークルや民間の有志による文化活動の組織化がボランタリズムと呼ばれ、欧米の社会教育では大きな力になった。 一方、江戸期の日本では、自発的な学習意志よりも幕府や藩が道徳的に教化するという傾向があった。そのために郷学や教諭所を多数設立した。西洋のボランタリズムはなかったが、江戸時代の教育思想は生涯にわたるものという考えであった。18世紀から19世紀前半は、主体的に学習活動を進めていく傾向が現れ、それは町民の「たしなみ」であった。文字への理解は読み書きを高め、読書人口を増大させた。そのため貸本屋もでき、コーヒーハウス的機能をもった。さらに生活に余裕のあるものは私塾に学んだ。私塾は身分や世代を越え、開かれた存在であった。一般的には通学方式か、寄宿方式であった。しかし、通学に無理のある者や、経済的余裕のない者のために、本居宣長が遠隔方式の教育を始めた。学問を開放する必要からも、通信教授が好都合であると考えた。
日本を変える教育
2012年2月8日の最新情報
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